睡眠不足の影響は日中の眠気だけじゃない!

睡眠不足で問題になるのは、翌日の眠気だけ。

眠気さえ我慢したり、仮眠取れば耐えれるから大丈夫。

なんて思っていませんか?

慢性的な睡眠不足は、もっと深刻な体の不調を招くかもしれません!

睡眠の目的と体の働き

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睡眠不足が影響する体の不調は、その目的と睡眠中の体の働きを知れば理解し易くなります。

睡眠の目的は、ノンレム睡眠時に脳と体の疲労回復レム睡眠時に情報処理や記憶の整理です。

また、ノンレム睡眠時にはホルモンの分泌により、体に様々な作用をもたらしています。

以下にホルモンの作用を説明します。

入眠前

入眠前の段階では、甲状腺刺激ホルモンが分泌されます。

甲状腺刺激ホルモンは、エネルギー代謝などの代謝率を上昇させる「甲状腺ホルモン」の分泌を刺激するホルモンです。

入眠直前に分泌量が最大になり、入眠後徐々に分泌量が減ってゆきます。

睡眠がずれれば、甲状腺刺激ホルモンの分泌タイミングもずれ込みます。

入眠直後の徐派睡眠

入眠直後に来るノンレム睡眠で成長ホルモンが分泌されますが、その時の徐派睡眠で1日の最大量が分泌されます。

成長を促すほか、栄養をエネルギーに変換する代謝を高めたり、疲労回復、傷の修復に役立っています。

入眠後3~5時間

メラトニンは睡眠に重要なホルモンで、起床後15時間程度経過した頃から分泌量が増え始めます。
(人の本来持つ概日リズムによる)

1日の中での分泌のピークは入眠時ではなく、入眠後3~5時間ほど経過した頃となります。

朝まで睡眠を維持し生体リズムを安定させると共に、最近の研究では免疫を高めたり、発癌を抑える効果もあると言われている。

光に反応し易く、多少の光でも分泌が抑制されがちになりますので、睡眠時は保安灯(豆電球)よりも真っ暗にする事をお勧めします。

特に子供は光によりメラトニンが強く抑制され、睡眠の質が落ちて脳の記憶などを司る海馬の体積が小さくなり、学業への影響も懸念されますので、注意が必要です。

睡眠の後半~早朝

睡眠の後半から早朝にかけては、コルチゾールと言うホルモンが分泌されます。

1日の中で一番分泌量の多い時間を迎えますが、これは日中の活動時間にエネルギーを使う為です。

コルチゾールは血糖値の維持や糖新生の促進、炎症を抑えたり免疫を高めたりします
(糖新生とはダイエットでもよく出てきますが、エネルギー摂取量が少ない時に、体の中性脂肪などをエネルギー源として消費する事で、肝臓でブドウ糖を作り出す事です。)

睡眠不足

睡眠不足により、満腹中枢を刺激するレプチンが分泌されなくなり、摂食中枢を刺激するグレリンが多量に分泌されるようになります。

その為、空腹感を感じる事が多くなる事に加え、満腹を感じにくく過食気味になります。

睡眠不足はどんな不調につながるのか

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上の説明を見ると、睡眠のタイミングにより異なるホルモンが分泌されているのが分かります。

これらのホルモンを十分に分泌させ、更にはノンレム睡眠を十分にとる為には、やはり7時間程の睡眠が必要になります。

イライラ・集中力の欠如

睡眠はノンレム睡眠が重要でレム睡眠を軽く見がちですが、レム睡眠にもしっかりとした役割があります。

記憶を整理して定着させる事は有名ですが、精神的な安定も担っています。

ゆっくり眠ると気持ち良く起きる事ができるのは、レム睡眠の時間帯に日中起こった感情の整理整頓が行われる為です。

睡眠時間が短いと、レム睡眠の現れる回数も少なくなりますから、この様な感情の整理がつかないまま生活をする事になります。

そうなると当然ですが、イライラしたり情緒不安定になったり、集中力が欠如しますよね。

同じ理由で、記憶力の低下や意欲の低下、攻撃性、衝動性の増加も見られます。

疲労、倦怠感

これは、単純にノンレム睡眠の出現回数が少なく、脳の疲労が取り切れない事があります。

また、睡眠の質が落ちて入眠直後のノンレム睡眠で徐派睡眠の時間が少ないと、成長ホルモンの分泌が不足し疲労が回復しきれない事があります。

肥満

睡眠不足で摂食中枢を刺激するグレリンの分泌が増え、満腹中枢を刺激するレプチンの分泌が減ります。

お腹が空いた状態が増えるので食べる回数が増え、満腹感を感じにくく成るので食べる量が増える

単純に考えても肥満への道まっしぐらです。

単純に体重が増えるだけであれば、ただのおデブさんで終わります。

しかし、肥満から派生する病気が怖いのです。

肥満の人は、高血圧や糖尿病などになり易く、これらは動脈硬化の原因ともなります。

寝不足が原因で動脈硬化になってしまったら、悔やんでも悔やみきれません。

命を取るか、睡眠をとるか、仕事を取るか

結論は簡単だと思います。

鬱病

レム睡眠の時には、感情や記憶の整理整頓を行っていますが、これが十分でないと情緒不安定になります。

情緒不安定な状況が長く続くと、いずれは鬱の症状を発症するようになります。

全ての病気

睡眠中に分泌されるメラトニンやコルチゾールには免疫を高める役割がありますが、この分泌が抑制されると免疫機能が衰えます

これより、全ての病気につながる恐れがあります。

睡眠サイクルは4、5回がベスト

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ノンレム睡眠の中でも深い眠りを言う徐派睡眠ですが、睡眠の前半に現れます。

逆にレム睡眠は睡眠の前半に少なく、後半に多くなってきます。

レム睡眠とノンレム睡眠のサイクルは、成人男性であれば90分ほどのサイクルです。
(高齢者になると、周期が変わってきます。)


入眠後の2サイクルはノンレム睡眠が多く、レム睡眠が少なくなります

その後2サイクル(または3サイクル)は、ノンレム睡眠が少なくなり、レム睡眠が多くなります

レム睡眠もノンレム睡眠もそれぞれ役割がありますから、しっかりと取らなければなりません。

となると、睡眠サイクルは4サイクルか5サイクルは必要になります。

時間にすると6時間~7時間半となりますので、最低でも6時間の睡眠は必要という事になるのです。


ただし、様々な調査で健康を考えると7時間睡眠がベストと出ています。

テスト結果などからも、8時間睡眠と比較して6時間睡眠は認知機能などが劣るとの結果が出ていますので、パフォーマンスから考えても目標にすべきは7時間以上の睡眠となります。

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